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2019年10月06日

琵琶湖のアレが有名中学の入試問題に

通勤電車の広告で目にする日能研の広告。
過去の有名中学の入試問題が掲載されているのですが、答えは日能研のWEBサイトを見にいかないといけないので、答えがわからない問題だとモヤモヤするんですよね~

その日能研の広告に琵琶湖の川端(かばた)に関する問題が掲載されていました。

川端は湖西の高島市新旭町針江地区にみられる豊富な湧水を有効活用した独自のエコシステムです。

針江の「かばた」とは 針江 生水(しょうず)の郷


その問題がこちらです。




琵琶湖の北西に位置する高島市針江地域には、比良山系からの地下水を利用した、独自の水文化があります。
地域の民家には、豊かなわき水を生活用水に利用するための「川端(かばた)」と呼ばれる洗い場が作られています。
「川端」は右の図のように、飲み水などに利用する「元池(もといけ)」と次に流れ込む「壺池(つぼいけ)」、「端池(はたいけ)」に分かれています。
最後の「端池」では、コイなどの魚を飼っており、水は屋外の水路に流れ出ます。
水路は各民家の「川端」とつながっているため、針江の人は水を汚さない意識が高く、「川端」の水を「生水(しょうず)」と呼んで、汚さない努力・工夫をしています。
そして、それぞれの「川端」から流れ出た水は、針江大川を通り最後は琵琶湖に注ぎます。

問:
「川端」には、水を汚さずに利用するための工夫がありますが、食べた後の食器や鍋を洗ったり、つけておくのはどの池で行うと考えられますか。
次の(ア)~(ウ)から選び、記号で答えなさい。
また、その理由を本文や図、写真を参考にして答えなさい。

(ア) 元池
(イ) 壺池
(ウ) 端池





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タグ :琵琶湖


Posted by ueda at 06:00Comments(0)琵琶湖について

2018年09月09日

台風で琵琶湖の水位が1mも低下

先週の台風21号の風はスゴかったですね。
幸い身内では大きな被害はなかったのですが、関西の沿岸部を中心に大きな被害が出ているので、1日も早い復旧・復興をお祈り申し上げます。

台風が近畿地方を通過するタイミングでSNSを見ていると、いつもお世話になっている北山田マリーナのNさんがタイムリーに情報をアップしてくれていていました。

爪痕(北山田マリーナのブログ)

> 港内にかなり高い白波
> 無慈悲な強風を前に何も出来ない!
> ただただ恐怖
> 強風が南から北へ吹くことで
> 北へ水を押し上げて
> 水位が下がってました。


画像はブログで見ていただけるのですが、港と思えないくらいの大きな波と、漁港の壁や桟橋が普段は水に浸かっているところまで露呈しています。

琵琶湖のアウトレット(流れ出し)は一番南にある瀬田川だけです。
なので、琵琶湖の水は常に北から南へと流れています。

今回の台風は南風が強過ぎて、南湖の水を北湖に押し返してしまいました。


そしてこの件は今日のニュースで取り上げられていました。  続きを読む
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Posted by ueda at 06:00Comments(0)琵琶湖について

2017年05月13日

びわこ虫が大量発生した理由

先日の琵琶湖釣行の際にはびわこ虫に悩まされました。

ご存知の方も多いと思いますが、びわこ虫の正体はオオユスリカです。
ワカサギ釣りなどで使うアカムシの成虫です。

アカムシのときは水の底にいますが、孵化のタイミングで水面に浮上してきます。

ユスリカの孵化は毎年この時期なのですが、今年は特にそのサイズも量も例年の比ではないくらいに発生していましたガーン

迷惑虫「ビワコムシ」が大量発生、壁や車にびっしり…「メチャきしょい」が、実は環境守る“いい虫”(産経WEST)


びわこ虫は通常の蚊よりも小さいのが通常ですが、今年は大げさではなく倍くらいのサイズでした。
顔の前のびわこ虫を手で払うと確実な手応えを感じるくらいのサイズです。

ユスリカは通常の蚊と違って人を刺すことはありませんが、そのくらいに大きいと不快指数も一気に高まります。


そのニュースにもなるくらいに大量発生したびわこ虫ですが、上記のリンク先をサマリーすると下記のように書かれています。


> 大量発生の原因は何か。
> 井上氏は「鍵は餌となる植物プランクトンの増加にある」と分析する。
> 琵琶湖では水草が多いと植物プランクトンが減る。
> 昨年は原因不明だが水草が少なく、植物プランクトンが増えた。

> 嫌われ者のビワコムシだが、水生昆虫の研究者によると、
> 「湖底の泥の中の有機物を食べて育つので、湖底の浄化に役立っている」という。
> 湖に流れ込む生活排水による有機物も食べているとみられる。


原因不明と書かれている水草が少ない理由ですが、僕は藻刈りの影響が大きいと思います。  続きを読む
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Posted by ueda at 06:00Comments(2)琵琶湖について

2016年03月14日

琵琶湖の深呼吸こと全循環の遅れによるバス釣りへの影響

Yahoo!ニュースに琵琶湖についての記事がありました。

琵琶湖全循環、今春大幅遅れ 暖冬で湖面冷却不足

今年の冬が暖冬だった影響で、琵琶湖の表層と湖底の水が入れ替わる現象である全循環が遅れているということでした。

この全循環の現象を『琵琶湖の深呼吸』と呼ぶそうです。
名付けた人はセンスがいいですね(^^)

実はこの話を一ヶ月前から予言されていた人がいました。
奥村部長こと奥村哲史さんです。

僕は名古屋のキープキャストでその話を聞きましたが、大阪のフィッシングショーでも同様の話をされていたようです。

釣り人としても気になるこの琵琶湖の全循環について深掘りしてみます。

そもそも全循環とは?

全循環は湖底の水と、表層や中層の水が混ざりある現象です。

湖底の水は水温が低く溶存酸素が少ない、いわゆる悪い水です。
その悪い水が、中層以上の良い水と入れ替わる唯一の機会が冬の全循環です。

全循環を深掘りするにあたって、サーモクライン(水温躍層)の存在も押さえておきます。

サーモクラインとは水温が急激に変化する層のことで、琵琶湖の場合は10〜15mに存在します。


船頭小唄 琵琶湖水の濁りより引用

サーモクラインが存在する深度は日光が(効率的に)届く層と一致していると思われます。
太陽が届かないことで、水温が上がらなくなります。
また水草が生存できないので、光合成も起こらず水中の酸素が少なくなります。


上の図は8月のものなので、サーモクラインが10〜15℃くらいになっていますが、厳冬期の北湖の水温は6℃台後半まで下がります。
そうなるとサーモクラインは70m以上の深度まで下がると思われます。

通常の気候であれば冬の寒さの放射冷却で表水温が下がったり、雪解け水が入ったりして湖北の水温が6℃台まで下がります。
そうすると中層(といっても数十m以上)の水がサーモクラインを突破し、湖底の水と入り混じるというのが全循環のメカニズムのようです。

なぜ今年は全循環が遅れているのか?

一言でいえば暖冬の影響です。

暖冬による影響は下記の事象が発生します。

1)気温が高かったことで、放射冷却が起こらなかったため、サーモクラインを突破するほど水温が低下しなかったこと。
2)もう一つは降雪量が少なく、湖西や湖東の流入河川から水温の低い雪解けの水が流入していないこと。


この2つが全循環が遅れている理由だと思われます。  続きを読む
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Posted by ueda at 07:00Comments(2)琵琶湖について

2015年11月05日

琵琶湖の湖底遺跡で建物跡が発見

琵琶湖ネタでとても気になるニュースがありました。

琵琶湖湖底に江戸期建物跡 水中遺跡で初、地震で水没か(47NEWS)


長浜城の100m沖にある湖底遺跡から、立ったままの柱8本や石積みが見つかったと滋賀県立大の琵琶湖水中考古学研究会が発表しました。

記事によると1819年の文政近江地震により液状化現象が起こり、地滑りで湖底に沈んだのではないかとありました。



▲奥にはブラックバスの姿も(^^;


琵琶湖には地滑りで湖底に沈んでしまった遺跡が12箇所あります。
単なる遺跡ではなく井戸の跡など集落の形跡が残っているため、その多くが街ごと湖底に沈んだといわれています。

今回の遺跡の近くにも下坂浜千軒(長浜市)と尚江千軒(米原市)が存在します。

全てが1819年の文政近江地震の影響というわけではなくて、長浜の下坂浜千軒遺跡は1586年の天正の大地震で、米原の尚江千軒は1325年と今回と同じ1819年の地震の2回も地滑りが発生してしまっているようです。  続きを読む
タグ :琵琶湖


Posted by ueda at 07:00Comments(0)琵琶湖について

2015年07月10日

日本最古の埋め立て港は琵琶湖の塩津港だった

今日の日経新聞の朝刊に面白い記事が載っていました。



▲日経電子版より


琵琶湖の塩津港遺跡が日本最古の埋め立て港であることが調査から確認されたようです。

塩津港遺跡は琵琶湖最北端の塩津にあり、数年前から発掘調査をしていました。

その調査で琵琶湖でも津波が発生していたこともわかっています。

関連記事:
琵琶湖埋め立て、平安後期に船着岸 滋賀・塩津港遺跡 (日本経済新聞)
日本最古の埋め立て港確認 平安後期、琵琶湖の塩津港遺跡(京都新聞)


元々琵琶湖は水運が盛んで、京都に近い大津と東海道(長浜)や北陸を結んでいました。
その北陸への玄関口がこの塩津港で、平安時代の1100年代前半から埋め立てを始めて、最盛期には1.5mの高さで27mも岸からせり出していたようです。
そうすることで船を浜差しではなくて横付けすることができるので、安全性の向上や効率化を図ったんだと思います。
(発掘された護岸は京都新聞の画像がわかりやすいです)  続きを読む
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Posted by ueda at 12:00Comments(0)琵琶湖について

2011年12月24日

琵琶湖で津波の可能性


▲平安末期のM7超大震災


今日の中日新聞の一面です。

平安時代末期の1185年8月に、堅田断層が活動した大震災で琵琶湖にも津波が起きていたことがわかった。
その分析に至ったのは琵琶湖最北端にある塩津港遺跡の調査から。

塩津港遺跡は琵琶湖の最北端から100mほど北にある平安時代後期の遺跡。
そこの神社跡の至る所で、(1)地震による液状化で砂が地上に噴き上がる「噴砂」跡が見つかったこと。
(2)出土した掘っ立て柱約20本が一様に北側(湖から北に向かって)に傾いていること。
(3)神殿跡北側にある堀からは5体の木彫りの神像が見つかったこと。
(神像は神社で最も大切に扱われ意図的に掘りに捨てられたとは考えにくい)

この3点から津波が発生したと考えられるそうです。

関係者の横田さんによると「南側の琵琶湖から押し寄せた津波が柱を傾け、神殿もろとも神像が北の堀に落ちたのではないかとみている」とのこと。

また、神社跡の標高は現在の琵琶湖水面よりも90cmほど低いため、この地震で地盤沈下し湖底に沈んだと推測されたと推定される。  続きを読む


Posted by ueda at 10:57Comments(4)琵琶湖について