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2010年11月19日

釣りに関する判断軸 -エリでの釣りで考える-

今回は機微な問題に触れます。
ですが、これは私の考え方(想い)であって他人に押し付けるもの(あるべき論)ではありませんので、それをご了承の上で読んでいただければと思います。


ここで伝えたいのは琵琶湖独自の漁法であるエリでの釣りについて。

結論からいうと「エリで釣りをする、もしくはエリで釣りをしていると思われるような行為はやめて欲しい」ということです。


少し掘り下げて考えてみます。

まずエリでの釣りを規制する法律や条例は存在しません。

ただバス釣りの大会や、レンタルボートの協会のレギュレーションでは「エリから50m以内では釣り禁止」と明確にうたっていることがほとんどだと思います。
しかしこれに法的な根拠はありません。


そこで滋賀県の「琵琶湖レジャー対策室」に、琵琶湖でバス釣りをする立場として、話を聴いてみました。


まとめると大体こんな感じでした。


・エリでの釣りを規制する法律や条例はない

・ただ漁師も許可をとってエリを設置しているので、それを妨害することは避けて欲しい

・漁師とのトラブルを避ける意味でもエリやエリの近くでの釣りは避けて欲しい




エリやエリの近くというのは曖昧な表現ですが、「距離等を示したガイドラインはない」とのことでした。
そこで最初に書いた「エリで釣りをしていると思われるような行為はやめて欲しい」という表現に落ちました。

これは滋賀県の公的な文書で示されているものではありませんが、一担当者とはいえ滋賀県の職員の話ですので、ベクトルはほぼ同じだと認識していています。


このような背景からこういった記事を書くに至りました。


ここからは反省です。

僕はエリの中で釣りをしたことはありませんし、エリを形成する杭やロープに絡めたこともありません。
ですが、エリで釣りをしていると思われるような行為は何回もしたことかあります。

この2点について僕の中では明確な線引きがあるのですが、傍から見たら同じだと捉えられても仕方がありません。
そういった視点はブログを書くようになってから強く意識するようになったものです。


僕のようなブログでも毎日500人超の人が閲覧してくれていますし、検索キーワードでも「琵琶湖」に関するものがものすごく多いです。
それらの方々に僕の想いが十分伝わっているとは思っていませんし、100%伝えることは不可能だと思います。


なので、最近はエリの近くでは釣りをしないようにしていますし、ブログ上でも間違って捉えられかねない情報には気を遣うようにしています。


ここまでが反省。


ここからは独り言レベルです。


僕はそういったルールやマナーについては自分なりの判断軸があればよい(本当はよくないけど)と考えています。

またそういった判断軸を持っている人のその軸を変えることはものすごく難しいと思います。



例を挙げると、釣り禁止の場所で釣りをする人。

その場所が釣り禁止だと知らない人に対しては、そのことを教えてあげればすぐにそこでの釣りをやめるでしょう。
ですが、釣り禁止だと認識している人に対して、「そこは釣り禁止ですよ」と言ったところで、同じようにすぐに釣りをやめるとは思いません。

それどころかトラブルになることも容易に想像できます。


本来であればそういった人たちに対しても強い意志と行動を持って対処すべきなんでしょうけど、せっかくの楽しい休日に釣りをする時間を削り、嫌な思いをするリスクを伴ってまで行動する意気込みや腕っ節は今の僕にはありません。

なので、そういった(良い悪いは別にして)その人なりの判断軸を持っている人にどうこういったりしたりするつもりはありません。
別の判断軸がある者が言い争っても最後はジハード(聖戦)になるだけだと思っています。


ジハードになるといいながらブログ上で煙たいことを書くには理由があります。

最優先すべきは相手を負かすことではなくて、結果を出すことだと考えているからです。
「ウザイ」「うるさい」と思われても相手が行動を変えてくれたらそれは効果があったということです。


僕が目指しているのはそのレベルです。




さらに最後にもう一言。

以前にも書きましたが、この手の話題になると必ずといっていいほど『魚や環境をいたわりたいなら釣りなんかするな、エンジン付きのボートなんか乗るな』と言われます。
それは事実ではありますが、極論だと僕は思います。
『環境のことを考えるなら排気ガスを出すクルマになんか乗るな!歩け!』という短絡的な考え方と同じです。(間違ってはいませんけど)

まずクルマの話をするならば、そりゃクルマに乗らなければ石油も減りませんし、大気も汚れません。
そのレベル(極論)で考えたらクルマと環境を考えることは相反することだと思います。
ですが、今の世の中はそんな極論ではなくて、レベルを現実的なところに引き下げて、考えられています。

プリウスを筆頭とした環境対応車がクルマの性能と環境を同じベクトルで進められているように、琵琶湖で嫌われ者になっているブラックバスを狙う釣り人が、琵琶湖の環境を考えることもある程度までは同じベクトルで進められると思っていますし、そのために考えていきたいと思います。



長文にお付き合いいただきありがとうございました。




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この記事へのコメント
まいどです

押し付け感のない記事が好印象です。

岸釣りからもエリに絡められる場所はありますが、

漁で生活している漁師の漁具に触れるような
釣り方には抵抗があります。

もし自分のブログでそういった釣り方を
紹介していれば
いくら驚きの釣果を出したところで
今のような素晴らしい読者の方々には恵まれていないはず。

エリに関しての知識と情報を教えてくださり
ありがとうございました。
Posted by じゅん at 2010年11月19日 18:03
非常にデリケートな問題だと思いますが・・・

バス釣りが好きな人が前提でコメントします。
(じゃないとまた変なのが湧きそうですし・・・)

これも“釣りたい”だけなのか、
“釣りがうまくなりたい”のかというのと
根本は一緒だと思います。

本当に好きだからこそ、今後も続けられるように
最低限のルール、モラルは守りたいです。

僕もエリについての情報を頂きましたので
考えを改めて気をつけていきたいと思います。
Posted by ひでっち at 2010年11月19日 18:17
もうあほかと。

自分さえ良ければ良いっつぅ、人間のクズの所業ですな。

しかも、まさかブログで晒したりしてないですよね?

もしもそんな人間がいたら、こう言いたい「しね」。
Posted by 番長 at 2010年11月19日 21:16
こんばんは。
エリの釣りというものを知りませんが、現実社会にも通じるテーマだと思いながら読み入ってしまいました^^

>最優先すべきは相手を負かすことではなくて
おっしゃるとおりです、私もその通りだと考えています。
(uedaさんほど上手に説明できないですが)
大事なことは着陸地点を決めることかなと思います。

すぐに極論を持ち出してしまう人がいますが、
現実的に実行不可能な話とは、相手方と折り合うことはありません。
折り合いをつけるのは粘りも必要だとは思いますが。

また、こんな話があります(以下、長くなって申し訳有りません)
ある漁村のある海岸で、釣りが禁止になりました。
元々地元のかたと、他所からくる釣り人は和気藹々の良い関係を保っていましたが、釣り人が捨てるゴミ問題が極限に達してしまったからです。

効果あって、その海岸は随分改善されました。
ところが、釣り禁止は地元の最終目標ではありません。
また元の状態になれば、釣り人を受け入れる方針です。
釣り人が来なくなって、地域が過疎化するのを一番恐れていたのは地元のかたたちだったからです。
~以上、一例でした~
Posted by リーダー at 2010年11月19日 21:18
こんにちは

論ずる必要すら無い事象に聞こえます
それが、自然であれ人工物であれ

そこを中心に複数の異なる利害を有するものが
これを利用するのであれば、互いに尊重する感覚は
当然に必要なことで、それを無視すれば
そこには争いしか起き得ないでしょ

エリで釣りがしたいのであれば
漁協に加入して、申請を経て許可を取り
自分がつりをするためのエリでも作りなさい

って感じるね
Posted by SATO at 2010年11月19日 21:29
>じゅんさん

こんにちは。
確かに魚の集まるところに漁具は設置されていますが、だからといってそこで釣りをすることには抵抗があります。

またそういった考え方は本人の想像以上に外に伝わっているようにも思います。
聖人であれとは思いませんが、恥ずかしくない行動をしたいものです(自戒を込めて)

また短時間でしたが、県の人と話ができたのはとてもいい経験になりました。
こちらこそありがとうございました。
Posted by uedaueda at 2010年11月21日 13:53
>ひでっちさん

こんにちは。
マナーやモラルは人それぞれの線引きがあってよいと思いますが、釣り以外でも判断軸として考えるのは「子供や家族(や上司や得意先)の前でもその行為ができるか?」というものです。

例えば普段はポイ捨てしているヤツが得意先の前ではポイ捨てしない・・・みたいなものが最も格好悪いように僕は感じます。

釣りからは色々なことを教えてもらって、たくさんの楽しさをもらっていますので、末永く楽しめる環境づくりを心に置いておきたいものです。
Posted by uedaueda at 2010年11月21日 14:01
>番長さん

こんにちは。

>自分さえよければいい...

僕が最も付き合いにくく、そして付き合いたくないタイプの考え方です。
いいことすると恩返しがいっぱいあることを皆さんからも学ばせていただきましたが、『自分さえよければ』の人は友人にも恵まれていないのかもしれませんね。

可哀想とも思えてしまいます。
Posted by uedaueda at 2010年11月21日 14:05
>リーダーさん

こんにちは。
僕もリーダーさんのおっしゃるとおりに着地点や到達点を意識することがとても大事だと思います。

漁村の話もとても分かりやすかったです。
釣り人も地元の方もお互いに相手を慮っているうちは上手く回りますが、例えば釣り人側が「地元に金を落としてやってんだからいいだろ」みたいな気持ちになってしまうともう終わりの始まりみたいになってしまいそうです。

全く釣りとは関係ありませんが、よくいくパブでうるさいお客さんにお店の人が注意しにいくと「俺は金を払っているお客だよ」といった反論をする人がいます。
そのときにお店の人は「周りのお客様も同じお金を払っているお客様です。どうぞその点をご配慮ください。」と諭しています。
これが一番のキラーフレーズだと聞きました。

良識のある人間でも自分のことだけを考えるとこういった発想になってしまうのでしょうね。
僕も気をつけたいものです。
Posted by uedaueda at 2010年11月21日 14:12
>SATOさん

こんにちは。
全く持ってその通りだと思います。

そういった利害関係とかを考え始めるとライセンス等のお金で解決することがいいのかなとも思いますが、そうなると利権ビジネスに発展することもありそうで・・・難しいですね。

尊重する気持ちや真摯に受け止める気持ちはいくつになっても失いたくないと改めて思いました。
Posted by uedaueda at 2010年11月21日 14:17
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